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東京金の行方は

6月第2週(6月4~8日)の東京金の週足は長い上カゲを伴う上カゲ陽線となりました。 4月第3週(4月9~13日)以来の8週間ぶりの陽線です。   5月12日の当コラムで書きましたが、2009年9月第1週以来、金相場の支持線として機能していた55週移動平均線を大きく下抜いてしまいました。     過去、終値若しくは安値が55週線を下回ったときは、すぐさま反発していましたが、今回が今までと違うのは、一目均衡表の2本の先行スパンに囲まれた「雲」の領域を下抜いていたことです。   55週線を下回った前回(2011年12月第5週)は、ローソク足の下カゲが雲にタッチし、翌週以降は雲の上を沿うように上昇したのですが、5月第2週の場合は終値が雲の下まで一気に抜けてしまっていました。 やはりその後はご覧のとおりの展開で、5月第3週、4週、5週(6月第1週)と続落でした。   今週は陽線となりましたが、長い上カゲを伴っており上値が重い印象を受けます。 55週線は辛うじて上昇トレンドを継続していますが、6月第3週の終値が55週前の終値3,983円を下回りますと、55週線も下向きになってしまいますので正念場です。       日足を見てみますと、8日は前日比155円安い3,997円で取引を終えています。 ローソク足は上カゲを伴う「大陰線」です。   6月4日安値(3,886円)から6月7日高値(4,183円)まで297円上昇し、その高値から本日安値(3,995円)まで1日で186円も下がる、激しい動きを見せています。     フィボナッチリトレースメントを表示してみますと、2月27日高値(4,654円)から6月4日安値(3,886円)までの下落幅768円に対する38.2%戻しに相当するのは4,179円ですが、ちょうど6月7日高値(4,183円)に合致しています。   また、6月4日安値(3,886円)から6月7日高値(4,183円)までの上昇幅297円に対する61.8%押しに相当するのは3,999円ですが、6月8日安値が3,995円でこれも合致しています。   面白いですね。         下落トレンドの中の戻しが完了したと見るか、上昇トレンドの中の押しが完了したと見るか、今後の値動きに注目です。